人の歩く動作をデータ化

スマートシューズとは

歩行を「見える化」するスマートシューズ

スマートフォンやスマートウォッチ、スマートテレビなど、現代社会では様々なデバイスがインターネットに接続され、リアルタイムでデータをやり取りしています。ただ話すだけ、時間を見るだけだったものが、各種のセンサーを搭載し、インターネットとつながることで、今までに無かった便利さや利用方法が追加されていきます。

スマートシューズも、そういったデバイスの1つです。スマートシューズは靴に各種のセンサーを取り付けた製品で、センサーからの情報をBluetoothなどの通信手段で外部に送り、その情報を様々な形で活用します。以前から、取り付けたセンサーにより、移動した距離や歩数を計測する靴はありました。近年開発されているスマートシューズでは、センサー技術や通信技術の進歩により、歩く動作や足の状況まで知ることが出来るようになりました

これにより、ただ履いて歩くだけだった靴が、センシングデバイスとして機能することになります。

外部からの映像でしか分からなかった歩行の動作が、映像からでは分からない動きも含めて、データとして見ることが出来るようになります。

その機能は、スポーツ分野や医療分野、生活で使用する製品の改良改善など、様々な分野での活用が期待されています。

スマートシューズは、歩行を見える化する新しいデバイスなのです。

スマートシューズで何ができるか

スマートシューズは、誰もが普通に行っているが、実際どのように体を動かしているかよくわからない「歩く」「走る」といった行動を、センサーを使って分析することができるシューズです。そして、その分析から得た情報をフィードバックすることで、人はより健康的で効率的な活動が行えるようになります。

スマートシューズには、加速度センサー、ジャイロセンサー、GPS、圧力センサーなど様々なセンサーが用いられています。

これにより、移動した距離や歩幅、足の動く速さはもちろん、足が着地した際の衝撃や角度、足裏の接地している部分、足裏にかかる圧力分布などのデータも得ることができます。足に起きている様々な現象が、リアルタイムで情報収集されていきます。

これらの情報を解析することで、運動量の他に、歩いている時の姿勢や足の動かし方なども知ることができます。

それにより、歩き方の問題点を見つけ、負荷の少ない正しい歩き方を指導することや、より自分に合った靴を探すための情報として役立てることなどができます。

ランニングをする人ならば、タイムを上げる効率的な走り方を学んだり、故障の起こらないランニングフォームを身に着けたりする手助けにもなります。また、音声機能などと連動すれば、リアルタイムで歩行姿勢の指導を行うことも可能になります。

スマートシューズの活用例

現在開発、販売されているスマートシューズは、スポーツメーカーからの物が多くあります。

ランナーの練習時の動きを、数値化されたデータとして取得して解析することで、最高の能力を引き出すサポートを行っています。スマートシューズを使うことで、今まで感覚的に行っていた動きが明確にデータ化されるので、より短時間の練習で高い成果を出すことや、今まで気づけなかった動きの改善点を見出すことが出来るようになりました。ランニングによる怪我や故障の防止、改善にも役立てられています。

また、エンターテイメント分野においては、ダンサーがスマートシューズを履くことで、足の動きに連動させて音や光を出したり、画面に映し出される画像を変化させるたりといった使い方もされています。

今後、スマートシューズは、スポーツやエンターテイメント分野だけでなく、医療や介護などの分野でも活用が期待されています。

例えば、高齢者がスマートシューズを履くことで、足の筋肉の衰えを検知して転倒の危険を事前に知らせたり、歩行のパターンから認知機能の低下や生活習慣病の予兆を検知したりできるようになるかもしれません。そうなれば、健康指導や事前の予防措置に役立てることができます。

また、スマートシューズにより多くの人の歩行データが集まれば、ビックデータとしての活用も考えられます。

それにより、年齢や性別、体格に最も適した靴の開発を行うことや、歩行と生活習慣病の関係性を見つけることなど、多くの可能性が生まれてきます。スマートシューズによる歩行のデータ化が、人や社会の変革につながるかもしれません。

(製品紹介)スマートシューズに最適なNISSHAの摩擦センサー

スマートシューズの開発には、様々なセンサーが必要となります。また、靴という限られた空間しかなく、人が身に着けるものなので、より小さく、薄く、軽量で高い耐久性を持つことが求められます。

NISSHAはスマートシューズへの搭載に適した摩擦・せん断力センサーを開発しました。

フィルム上にマトリックスとして形成され、多点同時での検出が可能です。

圧力と同時に摩擦力の面内分布を測定することができます。

例えば、歩行の際に靴の内部で足がズレて摩擦力が生じているような場合も、足の裏全体のどの部分に多く摩擦力が発生しているかを検知することが出来るようになります。

これにより、スポーツ選手が足を踏み込んで走り出すような際、どの部分で一番強く踏み込んでいるかがわかり、フォームの調整や最適なシューズの開発などに役立てることができます。

NISSHAの摩擦・せん断力センサーは、印刷工法で生産するため、お客さまの要望に応じてデザインのカスタマイズが可能です。スマートシューズの大きさや取り付け位置、機能に合わせて柔軟に対応します。お問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。

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