フィルムディバイスとは

一般的知識から加工技術まで

日常の様々な製品に利用されているフィルムディバスについての概要を説明します。

フィルムディバイスとは

フィルムディバイスは「電子ディバイスとして機能を持たせたフィルム」のことを言い、身近なところではニンテンドースイッチやスマートフォンのタッチパネルに使用されています。

その名の通り「フィルム」を使っているため、非常に薄く、曲げることが可能で、製品の「小型化」「軽量化」には欠かせない技術です。

フィルムディバイス

ニンテンドースイッチ

フィルムを電子ディバイス化するために、フィルム上電子回路を形成する技術が必要になります。

高機能にするためには、配線だけではなく、導線、抵抗、トランジスタ、コンデンサー、コイル、スイッチ、ディスプレイなど様々な電子回路を作ることが求められ、各社技術の向上を図っています。


回路形成の方法には様々ありますが、凸印刷やスクリーン印刷などの印刷技術や、フォトエッチングの加工技術が使われています。 フィルムの厚さは通常10um〜300umのものが使用され、線幅は細いもので20μmでの形成が可能です。


NISSHAは印刷という概念にとらわれず、薄膜フィルム上に回路形成するさまざまな技術を取り入れることで、100μm程度の透明フィルム上に線幅10μmレベルの微細な回路パターンを形成する技術を保有しています。

フィルムディバイスの特徴

フィルムディバイスの最大の特徴は「製品を小型化できる」ことですが、それ以外にも様々な特徴があります。

主な特徴として

  • 薄い
  • 軽い
  • 曲がる
  • 細かい回路形成が可能(高集積化)
  • 透明
  • 伸びる
  • 不具合が発生しづらい

などがあります。使用用途は

小型化として

  • 薄い:小型化、薄型化が可能。
  • 軽い:軽量化が可能
  • 曲がる:隙間を使うことで省スペース化が可能
  • 高集積化:小型化が可能

デザイン性として

  • 曲がる:デザインに合わせた貼り付けが可能
  • 透明:デザインを妨げない実装が可能
  • 細かい回路形成:配線を考えずに自由なデザインが可能
  • 薄い:薄い製品のデザインが可能

ディスプレイとして

  • 透明:ディスプレイに貼ることで、タッチパネルが可能
  • 薄い:可視率を高めることが可能
  • 細かい回路形成:全画面ディスプレイが可能

ウェアラブルディバイスとして

  • 薄い:小型化、薄型化が可能
  • 曲がる、伸びる:身体に貼ることが可能
  • 細かい回路形成:小型化が可能
  • 透明:デザイン性の高い製品を設計可能


などがあり、殆どの電子ディバイスにはフィルムディバイスが使われています。

フィルムディバイスを加工する技術

フィルムへの電子回路形成には非常に高精度な技術が求められます。
具体的には厚さ100μmのフィルムの上に、数10μmの厚さで、数10μm幅の回路を形成する必要があります。

これを可能とする技術として、印刷技術やエッチング技術、積層技術があります。 NISSHAはスクリーン印刷技術とフォトエッチング加工を得意として、

  • スクリーン印刷の場合は50μm幅の回路
  • フォトエッチング加工では10μm幅の回路

を形成できます。

NISSHAスクリーン印刷の標準仕様と製造工程

成膜材料 ITO
ベースフィルム PET
スクリーンサイズ 500×500㎜
加工精度 Line/Space =50/50µm




NISSHAフォトエッチング加工の標準仕様と製造工程

成膜材料 ITO , Cu, Niなどの各種金属およびこれらの合金
ベースフィルム COP(ITO/Cu) , PET(ITO , Cu合金など)
マスクサイズ 500×500㎜
加工精度 Line/Space =10/10µm 、ITO/Cuは両面加工可能

フィルムの製造には徹底した品質管理が必要

フィルムディバイスは精密であるがために、コンタミ(ホコリやゴミなどの異物)による製造リスクがあります。
そのため、製造はクリーンルームで行うケースがほとんどです。

NISSHAもコンタミの混入には十分注意し、クリーンルームでの作業と最終検査を厳しくすることで、歩留まりを上げる技術を持っています。 また、量産技術として、ロールtoロールという製造技術を保有し、高効率低コストでの製造が可能です。

フィルムディバイスの活用事例

shear-force-sensor

タッチパネル

透明フィルムヒーター

フィルムアンテナ

shear-force-sensor

ひずみゲージ

透明静電チャック

マイクロ流路・ウェルプレート

まとめ

フィルムディバイスは製品を小型にするために生まれた技術です。近年ではその製造技術レベルは向上し、高機能タッチパネル、折りたたみパネル、身体に貼ることがでる医療向けウェアラブルディバイスへとその用途が広がっています。

NISSHAも回路基板の薄膜化、省スペース化、高集積化、透明化、フレキシブル化などあらたな付加価値の提供を目指し、お客様から期待される機能の実現に取り組んでいきます。

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