- -100℃~800℃
- 広い温度域での水素分析に
- 測定下限濃度10 ppb
- わずかな水素放出も逃さない
- 真空チャンバー不要
- 扱いやすい分析装置
- 測定事例1
- 無電解Ni-Pめっきを施した
炭素工具鋼板(667HV・酸処理なし)の測定
測定条件 5℃/minで定速昇温 50℃~350℃域を連続測定 - ポイント
- 無電解Ni-Pめっきの有無・厚みの差による、微量な放出水素量の差を確認。PDHAシリーズは、サンプル間の放出水素量の比較や放出量の推移を分析できます。
山口篤(兵庫県立工業技術センター)ら
第14回関西表面技術フォーラム発表資料- 測定事例2
- SUS304、SUS316の測定
(試料に強制的に水素チャージして測定)
水素チャージ条件 100A/㎡×72h at 37.5℃ 測定条件 -100℃で10分間維持後、100℃/hourで定速昇温 -100℃~300℃域を2分毎に連続測定 試料重量 SUS304:0.0417g、SUS316:0.0515g - ポイント
- -70℃近傍から水素が放出されていることを確認。
PDHAシリーズ(PDHA-4000)は、-100℃からの分析が可能です。
SUS304
SUS316
水素脆性研究に新しい視点を提供します
PDHAシリーズの検知部であるセンサーガスクロマトグラフSGC®(SGHA-P3-A1)は、試料ガス中の水素濃度を下限10ppbの低濃度で測定できるガス分析装置です。真空チャンバーは必要なく、大気圧環境下で昇温脱離分析が可能です。
また、PDHA-4000の冷却機能を使用すれば -100℃~800℃の広い温度域での脱離水素を短時間で検出できます。金属の脆性破壊の原因となる水素放出量の分析に新しい視点を提供する、小型ガス分析装置です。
測定原理
センサーガスクロマトグラフSGC®(SGHA-P3-A1)は、超高感度の半導体式ガスセンサーを検出器に使用し、水素をppbレベルの低濃度から計測することが可能です。サンプルガスは自動採取され、およそ2分間隔で連続測定されます。測定結果は標準装備のソフトにより、短時間でパソコン画面に表示されます。
測定方法は、JIS K 0315:2022(半導体式微量ガス測定装置による還元性微量ガス測定方法)に準拠しております。
製品概要
型式 | PDHA-1000 | PDHA-2000 | PDHA-3000 | PDHA-4000 |
---|---|---|---|---|
測定温度域 | 室温~600℃ | 室温~800℃ | 室温~1,000℃ | −100~800℃(冷却機能付き) |
測定対象ガス | 水素(10~10,000ppb) | |||
最小表示分解能 | 0.1ppb | |||
試料ガス注入量 | 1cc |
昇温脱離水素測定装置 PDHA 標準装備品
- 測定装置(SGHA-P3+空気浄化装置)
- 昇温炉
- 昇温制御装置
特長
- 真空チャンバー不要/ 大気圧下での分析に対応
- センサーガスクロマトグラフは検出機に半導体式ガスセンサーを使用しているので、大気圧下でのガス分析が可能で、真空チャンバーなどの大型の設備は不要です。前処理としての真空引きを必要としないため、常温近くで金属から放出される水素を損失することなく、より正確な昇温脱離試験データの取得が可能になります。
- 測定下限10ppb / 極微量の脱離水素を高感度に検出
- オリジナル小型カラムと半導体式ガスセンサーの組み合わせにより、低濃度の水素を高感度に分離、検出します。
測定下限は10ppb。常温に加えて、低温環境下で脱離する微量の水素も分析が可能です。
- -100℃~800℃ / 広い温度域での分析を可能に
- 冷却機能を使用すれば、-100℃の低温域から800℃の高温域まで、試験サンプルの環境温度を定速で昇温することができます。
低温域から高温域まで、幅広い温度域での昇温脱離試験を可能にします。
- 小型・簡単操作/ ポータブルな分析装置で短時間測定
- 試料ガスは自動サンプリングされ、短時間で測定します。
センサーガスクロマトグラフはB4サイズ、重さは6.2kgと小型軽量。
既存の昇温装置と接続も簡単で、場所を取りません。
水素脆性分析をサポートする
独特のスペック
-100℃から800℃への定速昇温を実現したオリジナル昇温炉
冷却機能を有する独自の昇温炉により、-100℃から800℃までの定速昇温を実現しました。昇温速度は制御装置により設定が可能です。
測定下限10ppb /大気圧下での高感度測定
低温域から常温域における金属中からの脱離水素の量は極微量です。また測定する金属サンプル片が小さい場合や粉体状で少量の場合も、水素の放出量は少なく 検出は困難です。PDHAシリーズは下限濃度10ppbまで測定できるので、金属からのわずかな水素の放出も逃しません。
マイナス温度領域から高温下までの広範囲な水素脆性分析を実現
PDHAシリーズはオリジナル昇温設備を接続することで、マイナス領域の低温から800℃の高温域まで、広い温度領域での水素脱離を短時間に分析することができます。従来難しかった低温域での水素脆性分析にご活用いただけます。
冷却機能付き昇温脱離試験装置の構成
PDHAシリーズはオリジナル昇温設備を接続することで、マイナス領域の低温から800℃の高温域まで、広い温度領域での水素脱離を短時間に分析することができます。従来難しかった低温域での水素脆性分析にご活用いただけます。