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- 耐用年数15年
- 高耐久性の
半導体式ガスセンサーを使用
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- 干渉ガスフィルター
内蔵 - 冷媒を高感度検出
- 干渉ガスフィルター
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- 機器への組み込みが
簡単 - 小型軽量、ケース内蔵
- 機器への組み込みが
代替フロン(HFC)など、
空調機器の冷媒漏れを
適切に監視
R32、R454Bなどの代替フロン(HFC)を中心に、冷凍空調機器に使用される冷媒の漏れを検知するガスセンサーモジュールです。
高圧ガス保安法(冷凍保安規則)で特定不活性ガスに指定されている微燃性冷媒(A2L)を使用する設備では、冷媒漏れを監視するセンサーの設置が義務付けられています。また、フロンは地球温暖化の原因物質として、その排出量削減の取り組みが世界的に拡大しています。空調機器使用時のフロン排出量全体のおよそ50%を占める「冷媒の漏洩」の監視は、地球環境の保全の観点からも非常に大切です。
代替フロン(HFC)などの冷媒を高感度に検知するガスセンサーをエアコンや冷蔵庫などの機器に組み込むことで、冷媒漏れの早期発見が可能になります。
特長
NISSHAエフアイエスの冷媒検知用ガスセンサーモジュールは、検出手段として半導体式ガスセンサーを使用しています。
一般社団法人日本冷凍空調工業会が制定している規格[JRA4068:2021(性能3)]と、国際規格であるIEC60335-2-40 Edition 6.0に準拠しており、さらにIEC60335-2-40 Edition 7.0およびUL60335-2-40 Edition 4.0に準拠する製品を開発中です。
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- 測定対象ガス
- R32、R454BなどのA2L冷媒に加え、R290,R600などのA3冷媒にも対応しています。
NISSHAエフアイエスの冷媒センサーは、1,000~10,000ppm程度の冷媒に対してリニアに反応し、温度補正機能を搭載。
使用温度−25℃~+60℃で精度を確保しています。
また、半導体式ガスセンサーのガス感度特性は、ガス濃度変化に対するセンサー抵抗値(RS)変化として両対数グラフ上で表わされ、センサー抵抗値は冷媒ガス濃度の増加と共に減少します。
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- 高い耐久性
- 半導体式ガスセンサー採用で校正不要、センサー交換をすることなく15年間の使用できます。
水素ガス曝露試験、メタンガス曝露試験後も、冷媒を正確に検出します。
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- 干渉ガスの影響を受けにくいフィルター内蔵
- 実使用環境下に存在するエチルアルコール、シリコンガスなどの干渉ガスの影響を軽減するフィルターを内蔵。
干渉ガスの影響を受けにくくし、代替フロン(HFC)などの冷媒を選択的に検出します。
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- 組み込みが簡単
- 検知対象ガス(R32)を使ったガス調整実施済みで、手間のかかるガス調整作業なしでそのまま製品に搭載できます。
また、小型・軽量なモジュールは出力信号の取り出しも簡単で装置への組み込みが容易にでき、空調機器本体との接続にはコネクタを使用し定期交換などのメンテナンス性にも優れています。
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- 防滴仕様
- 湿度60%下での耐環境試験クリアの防滴仕様のケース付きモジュールをラインナップ。
室外機や冷蔵庫内など、結露する環境下に置かれた冷凍空調機器にも組み込みできます。



冷媒検知用
ガスセンサーモジュール
製品概要
主な対象ガス | R32、R454B |
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検出濃度域 | 1,000~10,000ppm |
その他の 測定対象ガス |
R290、R600などの主な冷媒ガス |
消費電流 | 40mA(最大81mA) |
外部出力 | UART、オープンコレクタ |

ケース無し

ケース有り

最新の国際規格に対応した製品開発
IEC60335-2-40 Edition 7.0および UL60335-2-40 Edition 4.0に対応する
冷媒検知用ガスセンサーモジュールも開発しています
活用方法
冷媒検知用ガスセンサーモジュールは
このような目的でご活用いただけます
業務用空調機器からの
冷媒漏れ検知
業務用空調機器の施工時の施工不良や、施工後の老朽化した銅管の腐食による冷媒漏れを検知します。
冷媒使用量の多い業務用空調機器では、つぎの2つの観点から冷媒漏れの監視が重要になります。
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可燃性ガスの漏洩管理
冷媒検知用ガスセンサーモジュールの設置は、ガス漏洩による事故を未然に防ぐために重要です。
R32、R1234yf、R1234zeなどの微燃性冷媒(A2L)は、高圧ガス保安法の冷凍保安規則において特定不活性ガスに指定されています。業務用空調機器で微燃性冷媒(A2L)を使用する場合は、燃焼下限界濃度(LFL)の1/4以下の濃度で警報を発令する冷媒検知警報装置の設置が義務付けられています。
微燃性冷媒(A2L)の燃焼下限界濃度(LFL) 冷媒の種類 LFL(kg/m3) R32 0.307 R1234yf 0.289 R1234ze 0.303 -
フロン排出抑制のための漏洩管理
業務用冷凍空調機器はフロン排出抑制法における点検対象機器になります。
すべての業務用エアコンは3か月に1回以上の簡易定期点検の実施が、また、7.5kW以上50kW未満の製品では3年に1回、50kW以上の製品では1年に1回の定期点検が義務付けられています。フロン類の漏洩は可能なかぎり速やかに発見し、漏洩箇所の特定と修理など、適切に対処することが求めらています。
NISSHAエフアイエスの冷媒検知用ガスセンサーモジュールは、パッケージエアコンの室内機、室外機のいずれにも組み込みが可能です。例えば、FIS5084シリーズでは、5,000ppm以上のR32冷媒の漏れを検知し、冷凍空調機器の漏洩箇所の発見と修理を早期に促します。

空調機器使用時の
冷媒漏れは
フロン全排出量の
およそ60%
代替フロン等4ガス(京都議定書対象)の2018年排出量のうち、冷凍空調機器の使用時におけるフロン漏洩は全フロン排出量のおよそ60%を占めています。冷凍空調機器の設備不良や経年劣化等により、これまでの想定以上に使用時漏えいが生じていることが判明しています。
この使用時漏洩を削減するために、冷凍空調機器に組み込む冷媒漏れ検知用モジュールは重要な役割を果たします。
フロン漏洩の監視は
世界的要求に
強力なオゾン層破壊物質である特定フロン(CFC、HCFC)は、1985年のウィーン条約採択、1987年のモントリオール議定書採択により、その使用量の削減と全廃の指針が示されました。その結果、オゾン層を破壊しない代替フロン(HFC)が冷凍空調機器の冷媒として普及しました。しかし、代替フロン(HFC)はオゾン層を破壊しないものの、二酸化炭素(CO2)と比較して、非常に高い温室効果を持つことが分かりました。
そのため、2016年のモントリオール議定書の改訂により、代替フロン(HFC)にも排出量の削減義務が求められ、2019年より同改訂が施行されました。
