R454B

冷媒 - 特長とセンサーの紹介

R454Bの特長

冷媒番号(ASHRAE番号)
R454B
区分
A2L=微燃性、低毒性
組成(化学式)
R32 (CH2F2) : R1234yf (C3H2F4) = 68.1 : 31.9 / 混合冷媒
燃焼下限界濃度(LFL)
0.303 kg/m3
オゾン破壊係数
0
地球温暖化係数(GWP)
466

R410Aの代替冷媒として開発されたR454B

R454Bはハイドロフルオロカーボン(HFC)であるR32と、ハイドロフルオロオレフィン(HFO)であるR1234yfからなる混合冷媒です。
R454Bは、R410Aの代替冷媒として開発されました。R410Aはオゾン層破壊係数が0であり、オゾン層破壊の問題を解決する冷媒でした。しかし、R410Aの地球温暖化係数(GWP)はおよそ2,090と、二酸化炭素の2,090倍の温室効果を持つことが課題でした。
R454Bは地球温暖化係数(GWP)を466まで抑え、R410Aの課題を解決しました。このようにR454Bは地球温暖化係数(GWP)が比較的低い冷媒ですが、それでも二酸化炭素の466倍の温室効果を有しており、より一層の低GWP冷媒が求められます。
また、不燃性だったR410Aに対してR454Bは微燃性を示すため、A2L冷媒に区分されています。取り扱いには注意が必要で、JRA、UL、IECの各品質規格はR454Bの漏洩検知を義務付けています。

R454BとR32、R1234yf

R454Bの一成分であるR32は単一冷媒として広く利用されています。R454Bと同様にR32もオゾン破壊係数は0です。また、単一冷媒なので空調機器への追加充填ができるという利点も持っています。一方でR32の地球温暖化係数(GWP)は675であり、R454Bと比較すると温室効果が高い点が課題です。そこでR454Bでは、地球温暖化係数(GWP)が1以下のR1234yfをR32と混合することで温室効果を抑えています。

R454Bの燃焼性

R454Bは日本冷凍空調学会の評価において特定不活性ガスの条件を満足すると評価されています。特定不活性ガスとは、フルオロカーボンのうち燃焼性をわずかに示すガスを指します。

R454Bの回収容器

R454Bの回収に使用するFC容器には、日本冷凍空調学会の評価においてFC3類容器の条件を満足すると評価されています。

R454A、R454B、R454Cの比較

R454Bと同じくR32とR1234yfを混合した冷媒にはR454A、R454Cもあります。これらはR32 : R1234yfの混合比率が異なり、地球温暖化係数(GWP)に差が有ります。

冷媒名R32 : R1234yf 比率地球温暖化係数(GWP)
R454A35 : 65238
R454B68.1 : 31.9466
R454C21.5 : 78.5148

R454B漏洩検知用センサーの紹介

NISSHAエフアイエスでは、R454Bなどの冷媒の漏洩検知用センサーを製造しています。空調機器、冷蔵、冷凍設備への組み込み用として多くの採用実績が有ります。

特長

高速応答
冷媒の漏洩を10秒以内に検知
組み込みが簡単
小型・軽量なモジュールは出力信号の取り出しも簡単で装置への組み込みが容易
防滴仕様有り
湿度60%下での耐環境試験クリアの防滴仕様のケース付きモジュールをラインナップ。