アルミ、スズ、銀の蒸着

蒸着の種類と用途

蒸着とは?

蒸着とは、素材の表面に付着させる表面処理で、金属や酸化物などを真空蒸発させて処理または薄膜を形成する方法を指します。

詳しくはこちらをご参照ください。

NISSHAの強み

蒸着のメリットとデメリット

●メリット

  • 成膜速度が速く、精密な膜厚制御が可能なため、高品質な薄膜の生成が可能です。
  • 高真空環境で処理を行うため、酸化や汚染のリスクが低く、純度の高い成膜ができ、材料の特性を維持できます。
  • 金属、セラミック、有機化合物など、さまざまな材料を成膜することが可能です。

●デメリット

  • 大面積およびロール to ロール方式の蒸着機は大型化します。
  • 大型化した蒸着機は真空到達までの時間が長くなります。

蒸着材料(成膜材料)の種類と特長

蒸着材料 特長
アルミ(Al)
  • 金属の中でも低コストで汎用性が高く、広く使われています。
  • 遮光性、バリア性により、内容物の保護、品質保持に優れているため、食品、医薬品包装に使われています。
  • 平滑性のある光沢感から装飾・広告としても使われています。
  • 熱伝導性、電気伝導性により、熱管理用途や電子機器生産にも使われおり、静電気除去、電磁波を反射するバリアとしても機能します。
蒸着材料(成膜材料)の種類と特長 アルミ(Al)
スズ(Sn)
  • 融点が低く、柔らかく可塑性が強い特長があります。
  • 銀白色であるアルミと比較してやや鈍色になります。
  • 蒸着による成膜が不連続となり導通性がないため、電磁波透過性を必要とする通信機器、電子機器、自動車製品など幅広く使用可能です。
蒸着材料(成膜材料)の種類と特長 スズ(Sn)
銀(Ag)
  • 高い電気伝導性があり、電子機器などに使用されます。
  • 高い反射率があり、ディスプレイなどの反射フィルムとして使用されます。
  • 銀は自然界に存在する抗菌性を持つ素材の一つです。その抗菌性により、普段手を触れる日用品など幅広い分野に使われています。
蒸着材料(成膜材料)の種類と特長 銀(Ag)

*その他の蒸着材料をご検討の方は気兼ねなくお問い合わせください。

基材の材質と特長

基材の種類 特長 形態
PET(ポリエチレンテレフタレート) PETは、その高い透明性によりディスプレイ用途や包装材料に使用されています。また、耐水性に優れ多くの化学物質に対して耐性を持ち合わせているため、食品・医薬用包装にも使用されています。
温度変化に対して寸法安定性が高く、加工時や使用時に形状が変わりにくい特性もあります。
NISSHAでは、PETフィルムへの蒸着加工の実績がございます。
基材の種類と特長 PET(ポリエチレンテレフタレート)
PP(ポリプロピレン) PPは、軽量で加工性に優れており、水分をほとんど吸収しないため湿度の高い環境でも性能が安定しています。それらの特長により、包装材料、自動車部品、家庭用品、医療機器、建築資材などさまざまな分野で幅広く使用されています。
NISSHAでは、PP不織布への蒸着加工の実績がございます。
基材の種類と特長 PP(ポリプロピレン)

*その他の基材をご検討の方は気兼ねなくお問い合わせください。

NISSHAが得意とする蒸着について

NISSHAは誘導加熱るつぼ式の真空蒸着機を保有しており、ロールtoロールプロセスにより大面積へ薄く均一な金属膜を形成することを得意としています。

(塗工可能幅は1,060mm以下となります。詳しくはこちらをご参照ください。)

ライン速度 ~450m/min
塗工可能幅 ~1,060mm
基材厚 12~50µm
真空度 10-2Pa~

アルミ(Al)蒸着

アルミを真空状態で加熱し、気化させてその蒸気を対象物の基材の表面に付着させることで、アルミの薄い膜を形成します。これにより、表面は金属調の鏡面仕上げとなり美しい光沢を持たせることが可能です。
また、アルミの持つ熱伝導性、電気伝導性といった機能性の付与も期待できます。
NISSHAでは、PETフィルムへのアルミ蒸着の実績がございます。

アルミ(Al)蒸着

スズ(Sn)蒸着

アルミと同様に真空状態で加熱、蒸気化、基材表面へ付着させることでスズの薄い膜を形成します。スズ蒸着による成膜が不連続で導通性がないため電磁波透過性を必要とする通信機器、電子機器、自動車製品など幅広く使用されます。
NISSHAでは、PETフィルムへのスズ蒸着の実績がございます。

スズ(Sn)蒸着

銀(Ag)蒸着

アルミと同様に真空状態で加熱、蒸気化、基材表面へ付着させることで銀の薄い膜を形成します。銀は自然界に存在する抗菌性を持つため、銀蒸着されたものは抗菌・殺菌作用を持つことになります。
NISSHAでは、PP不織布への銀蒸着の実績がございます。

銀(Ag)蒸着

蒸着方式・仕様

高周波誘導加熱方式
フィルム幅(mm) 500~1050mm
蒸着幅(mm) 同上
フィルム厚(㎛) 12~50㎛
蒸着膜厚(㎚) 30~50㎚

アルミ、スズ、銀の蒸着は弊社へお任せください

フィルム、不織布などの基材への金属蒸着加工についてのご依頼は、弊社の生産技術部門が設計、仕様の詳細をお伺いし、最適なプロセスをご提案させていただきます。
また、量産加工を当然として試作・検証体制なども充実しており、お客さまのニーズに最大限お応えするために、充実したサポート体制をご用意しております。

アルミ、銀、スズの蒸着は当社へお任せください

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