電波透過性に優れた自動車外装部品

フィルムインサート成形品の受託製造

サステナブル時代の新たな生産方法 | 外装用加飾フィルム

電波透過性が要求される自動車外装部品

LiDARなどのセンサー部品は、スキットガードやフロントグリルの裏面に組み込まれ、外からは見えないよう設計されます。そのため、これらのセンサーをカバーする外装プラスチックパーツには、センサーの機能を阻害しない電波透過性が求められるようになりました。
一方で、外装プラスチックパーツの多くはメタリック系のコーティングが施されています。このメタリックコートの金属顔料がセンサーの電波送受信に影響を及ぼすことが、ADAS(先進運転支援システム)開発の課題のひとつになっています。

NISSHAのフィルムインサート成形品は電波透過性に優れており、メタリック調のデザインパーツでもセンサーの機能に影響を与えることはありません。

優れた電波透過性を実現した
NISSHAの自動車外装用加飾フィルム

NISSHAのインサートフィルムのつぎのようなレイヤーで構成されています。
・トップ層:耐久性に優れた透明フィルム
・加飾層:デザインを付与する印刷、金属蒸着層
・バッカー:成形樹脂と接着する樹脂フィルム

メタリック調の加飾部品の場合、加飾層には金属粒子でできたメタリック顔料が配合されます。導電性のある金属粒子はセンサーの電波を反射、散乱するため、電波障害の要因となります。このような電波透過性の課題には、加飾層内のメタリック顔料の密度と膜厚が大きく影響します。そのため加飾層の設計では、コーティング剤に含まれるメタリック顔料の配合比と膜厚管理が重要になります。
NISSHAではメタリック顔料の配合比の最適化、そして印刷工程における厳密な膜厚管理の実施により、センサーの機能に影響を与えないメタリック調加飾フィルムの開発を実現しました。

着雪による障害を防ぐ
ワイヤーヒーターの埋め込みも可能

寒冷地仕様車の課題であるセンサー発信部表面の着雪対策として、外装プラスチックパーツにワイヤーヒーターを埋め込みます。
センサーの性能に影響を及ぼさないよう、ヒーターの構造は電波透過性を考慮して設計されています。

成形品背面の埋め込みヒーター

採用事例

EV車向けワイヤーヒーター付きフロントパネル

NISSHAのワイヤー埋め込み型フィルムインサート成形品は、LiDARを搭載したEVフロントパネルに採用されています。

自動車外装向け加飾成形品の受託製造に対応します

フィルムでの供給、成形品での供給のどちらも可能です

フィルムでの供給

お客さまで成形加工をされる場合は、フィルムのみでの供給を行います。

成形品での供給

成形まで、NISSHAで請け負うことも可能です。
お客さまがご希望するエリアでの成形加工を行います。

「サンプルを見たい」「試作したい」
といったご相談からでも対応いたします

「フィルムインサート成形に興味は有るが、製造プロセスの置き換えは負担が大きい」
「自社の保有設備を活かしつつ、インサート成形も活用したい」
お客さまの現状は様々だと理解しています。
まずはNISSHAにご相談ください。お客さまの疑問点、不明点にお答えするところから対応させていただきます。
・フィルムだけ見てみたい
・成形サンプルが見たい
・図面を提示するので試作してほしい
など、お客さまのご要望をお聞かせください。

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