サステナブル社会の新たな加飾工法

自動車外装用加飾フィルム

環境にやさしい加飾フィルム

CO2排出の抑制をはじめ、サステナブル社会への移行が急がれている中、モビリティ業界でもEV車の普及をはじめとした変化が急速に進んでいます。
自動車製造工程の中では、CO2の排出が多い塗装工程(乾燥工程含む)において環境に配慮した工法が注目を浴びています。
代替工法の一つとして、外装フィルムのインサート成形による加飾があります。

NISSHAの価値提案
(フィルムインサート成形)

フィルムインサート成形(成形同時加飾)は、金型の中に絵柄や機能を付加したフィルムを挟み込み、そこに溶けた樹脂を流し込むことで3D形状の成形と同時にその表面に絵柄や機能を付加する工法です。塗装やメッキなど、従来工法よりも生産工程を簡略化できるため、環境負荷の少ない工法です。
また、塗装やめっきでは実現できない多様な意匠表現や、ライティングやヒーターといった機能を組み合わせて提供することも可能です。

塗装やめっきなどで必要とされる

乾燥工程が不要

表面物性に優れた
フィルムにより成形後の

オーバーコート不要

バンパー、グリル、ピラーなどの

樹脂パーツを製造対応

「塗装代替技術としてのフィルムインサート成形」については、こちらのページで詳しく紹介しています。

NISSHAはドアトリム、コンソール、ディスプレーカバーなどの自動車内装分野におけるフィルム加飾でグローバルな採用実績があり、外装でも採用が始まっています。

フィルムインサート成形のプロセス

印刷

IMLフィルムの場合、NISSHAにはグラビア印刷とシルクスクリーン印刷の2つの印刷方法があります。設計仕様と生産量に応じて、最適な印刷方法が選択されます。

成形

IMLフィルムは成形機にセットされ、高熱または高圧により部品の形状の形状に成形されます。

トリミング

次に、周辺フィルムをダイカット機またはレーザーでトリミングします。

IML成形

成形されたIMLフィルムは、射出成形ツールに挿入され、樹脂と組み合わされます。
射出成形後、装飾製品が完成します。

サステナビリティを意識したフィルムの印刷工場

CO2削減の取り組み

※再生可能エネルギーの活用

2050年のカーボンニュートラルを見据え、NISSHAは2030年にCO2の総排出量を30%(2020年比)削減することを目指しています。加飾フィルムの印刷工場(日本)では、2022年1月から電力源のすべてを再生可能エネルギーに切り替えました。これにより、製品面積あたりのCO2排出量を約28%削減しました。

提案部位

※塗装ではできないデザイン表現が可能です

フィルム構成・特徴

  • • 耐チッピング性、耐候性、耐薬品性に優れます。
  • • 印刷による加飾再現で、多彩な意匠表現を実現します。
  • • 加工性に優れ、複雑な曲面形状に追従します。
※PP、TPO樹脂で成形が可能

供給部品に関して

フィルムでの供給

お客さまで成形加工をされる場合は、フィルムのみでの供給を行います。

成形品での供給

成形まで、NISSHAで請け負うことも可能です。
お客さまがご希望するエリアでの成形加工を行います。

付帯機能

NISSHAの外装フィルムは、ライティングやヒーターなどの機能を組み合わせた提供や、内装で培った高品質なデザインの開発提案も可能です。

成形工場・地域

NISSHAではグローバルに成形拠点を配置しており、お客さまの近くで生産し、提供することが可能です。