ヒアルロン酸を補う方法にどんなものがあるか?
ヒアルロン酸は肌にうるおいを与え、うるおいを維持するのに大切な成分です。ヒアルロン酸は分子量が大きい高分子と呼ばれる保湿成分であるため、そのままでは体に吸収されにくいという性質を持っています。そのため、体内や皮膚から効率よく、より高濃度のヒアルロン酸を取り込む方法が検討されてきました。吸収しやすくするため分子量の小さなヒアルロン酸に加工する、分子量の大きなヒアルロン酸のまま挿入する方法など吸収の仕方が工夫されています。
ヒアルロン酸を多く含む食品
ヒアルロン酸を含む食品は、鶏の軟骨、鶏手羽、トサカ、豚足、鮭やカレイ、魚の目、フカヒレ、スッポンなどがあります。私たちの身体でヒアルロン酸が多い部分は皮膚、眼球、軟骨です。同じように動物においても、多い部位は似ています。また、山芋やオクラ、納豆、海藻などのねばねばしたものにもヒアルロン酸は多く含まれています。ヒアルロン酸を多く含む食べ物を体内に取り入れると、まず肝臓で単糖に分解されます。その後吸収され、体中の各部位でヒアルロン酸として合成されます。ですが、食品に含まれているヒアルロン酸は分子量が非常に大きく、吸収されにくいのです。また、熱にも弱いため、加熱調理によってヒアルロン酸の持っている効果や効能が失われやすいため、食品から効率よく摂取するのは難しい方法と言えるでしょう。
ヒアルロン酸サプリメント
ヒアルロン酸サプリメントに広く使われているヒアルロン酸は「低分子化ヒアルロン酸」もしくは「ナノ化ヒアルロン酸」と呼ばれるヒアルロン酸です。
食品に含まれるヒアルロン酸より分子量が小さく、効率的に体内に吸収することができます。また忙しく、習慣的にヒアルロン酸を含む食品を摂取するのが難しい方には、手軽に続けられる方法です。ただし、安価なものは高分子のヒアルロン酸が使用されており、吸収しにくかったり、ヒアルロン酸が壊れやすい抽出方法を採用しているかもしれません。少し値段が高くとも、低分子のヒアルロン酸を使用していたり、ヒアルロン酸の効果を損ないにくい抽出方法でつくられたヒアルロン酸サプリメントを選ぶとよいでしょう。またヒアルロン酸サプリメントには、天然成分由来のヒアルロン酸サプリメントと合成成分のヒアルロン酸サプリメントがあります。天然由来のヒアルロン酸サプリメントは、ニワトリのトサカなどから抽出された成分で作られています。100%天然ヒアルロン酸と記載があれば、合成成分は配合されていません。合成成分のヒアルロン酸サプリメントは、微生物を使って発酵させた成分が配合さています。ヒアルロン酸の他に、ビタミンやセラミド、コラーゲンペプチド、プラセンタエキスなど得たい効果や自分の肌状態や悩みに合う成分も一緒に含まれているものを選ぶのもよいでしょう。さらに、ヒアルロン酸サプリメントはカプセルや粉末、ジュレタイプ、液状(ドリンク)など、さまざまな形状があります。続けやすい価格や摂取しやすい形状を選びましょう。
ヒアルロン酸注射
ヒアルロン酸注射は医療用のヒアルロン酸を、注射を用いて真皮に直接補う方法です。表皮の奥にある真皮にはコラーゲンが網目状で張り巡らされ、ヒアルロン酸はコラーゲンの間を埋めるようにして多く存在しています。ヒアルロン酸は水分を保つ役割があり、肌にうるおいを与えています。
ヒアルロン酸注射は使用する部位や皮膚の厚みに合わせ、適したヒアルロン酸と注入方法を選択する必要があります。
ヒアルロン酸を注入することでシワや溝を目立たなくさせたり、気になる顔のパーツのボリュームを補ったり、唇のボリュームをアップさせることができます。ヒアルロン酸注射は手術の必要がないため、注入自体は1ヶ所につき5分~10分前後で終わります。また、治療後のダウンタイム(施術してから肌の状態が正常な状態に戻るまでにかかる期間)がほとんどありません。ヒアルロン酸注射の効果の持続時間はヒアルロン酸の種類や注入量、注入部位によって異なりますが、通常6ヶ月~24ヶ月程度で、徐々に消えていきます。
すぐに結果を得たい方に、ヒアルロン酸注射はおすすめの方法です。ですが、効果が半永久的に持続するものではございません。個人差はありますが、半年間程度を目安に継続的に施術を受ける必要はあります。
美顔器
目的別に様々な美顔器が販売されていますが、ヒアルロン酸を浸透*させる目的で外せない機能は「電位パルス」と「イオン導入」です。肌の角質層は脂質と水分層が何層にも重なり、ラメラ構造と呼ばれる構造を形成しています。ラメラ構造により外部の異物の侵入から肌内部は守られています。一方で分子量の大きなヒアルロン酸やコラーゲンなどの美容成分の浸透を妨げてしまうのです。電位パルスを与えることで、このラメラ構造を一時的にゆるめ、分子量の大きな成分が通ることができる道を作ります。さらにイオン導入でプラスからマイナス電極に向かう流れをつくることで美容成分を角質層に引き込むことができます。電位パルスが高いものを使用すると、高い効果は得られますが、肌への負担も大きいため、電位パルスが一部に集中して当たってしまわないか、施術時間が短くても効果が得られるかなど、肌刺激が少ないものを選ぶようにしましょう。また継続して使用できるよう、美顔器の肌あたりが心地よいか、美顔器の重さが重すぎないか、肌にあてる部分を清潔に保てるかなども考慮して選ぶことがおすすめです。
ヒアルロン酸配合の化粧品
化粧品で皮膚からヒアルロン酸を角質層に浸透させるためには、バリア機能を通過できるよう分子量を小さくしたヒアルロン酸(アセチルヒアルロン酸や加水分解ヒアルロン酸など)を配合した化粧品を選ぶことをおすすめします。化粧品を塗布する前に、汚れや不要な油をクレンジングや洗顔で落とすよう気をつけてください。せっかく分子量が小さいヒアルロン酸が配合された化粧品を選んでも、浸透の邪魔になるもの(メイクの残り、チリ、ほこり等)があっては上手く浸透させられません。また、ヒアルロン酸は水となじみ、油となじまない性質があるため、皮脂が多いとはじかれて、浸透しにくくなります。近年では、これまでの化粧品とは異なり、高分子ヒアルロン酸を化粧品で、角質層に浸透させることができる溶解性マイクロニードルを化粧品に応用した商品が増えてきています。マイクロニードルとはヒアルロン酸と美容成分を見えないほどの微細な針(ニードル)状に形成したものです。このマイクロニードルをシートに敷き詰めたものが、マイクロニードルパッチと言う化粧品です。肌に貼ると、針(ニードル)が角質層を押し広げるようにして侵入し、角質層最深部までダイレクトに届きます。これにより、浸透*させるのが難しいとされる高分子ヒアルロン酸や高分子の美容成分をも、肌*に取り込むことが可能になりました。肌に必要な美容成分を適切な部分まで浸透*させる事は大切です。ですので、マイクロニードルパッチは先進的なスキンケアとして注目されています。マイクロニードルパッチの特性を活かし、美容成分を効果的に浸透*させるには、どのような形状が最適かを徹底的に研究し、幾度も試行錯誤を繰り返し、6年もの歳月をかけて辿り着いたのが独自形状であるNISSHA製の円錐台形のマイクロニードルです。 針(ニードル)の根本が太く、先端をフラットにすることで、折れ曲がりにくく、貼った際にチクチクとした刺激が少ない形状を目指しました。マイクロニードルパッチの製造元の商品「NEEDROP(ニードロップ)」は目元ケアを考えた成分を厳選配合したマイクロニードルパッチです。
マイクロニードルパッチで
ヒアルロン酸をチャージする際のポイント
①いつもより、たっぷり化粧水をなじませた肌に使用する
マイクロニードルパッチの針(ニードル)はそのほとんどがヒアルロン酸でできており、水と混ざり合う性質があります。たっぷり水分を与えた肌に使用することで、溶解させることができるだけでなく、角質層のすみずみまで行きわたったヒアルロン酸が水分を抱え込み、ふっくらハリのある肌に整えます。また保湿効果が長持ちできることも期待できます。
②週に1、2回の継続的な使用がおすすめ
ヒアルロン酸はもともと私たちの肌に存在しますが、年齢とともに保有量が減少していきます。肌に必要なヒアルロン酸量を保つことで、うるおいのある肌を維持することを目指しましょう。
③オーバーナイトケアに
針(ニードル)は5時間以上かけて角質層に浸透します。ですので、就寝前に使用するのがおすすめです。マイクロニードルパッチの針(ニードル)はヒアルロン酸でできた土台の上に配置されているため、針(ニードル)部分は角質層に侵入し、土台部分はパックのような状態となり肌表面を覆います。針(ニードル)角質層に浸透した後も、ヒアルロン酸でできたパックが肌を覆い、うるおいを閉じ込めます。じっくり時間をかけてスキンケアする時間がない方にとって睡眠時間を有効活用できるのも嬉しいですね。*角質層まで