NISSHAが印刷するアートブックについて

アートブックなどの実績

美術全集や展覧会図録など、美術分野の印刷物を数多く製作してきた実績があり、お客さまの色や造本へのこだわりに対して、丁寧なモノづくりで応えてきました。近年、ネット印刷の普及により個人でも手軽にアートブックを製作できる環境が整ってきましたが、当社のデジタル印刷を活用することで、ネット印刷では実現できない高品質でこだわりのあるアートブックを製作いただけます。

創業以来これまで、カラー印刷、取り分け美術印刷を長く手がけてきた実績から、製版工程における画像の色調補正や印刷工程における色合わせなど、実際の作品の色の再現やお客さまの色に対する要望について、高い印刷品質で応えてきました。従来のオフセット印刷で培った印刷技術をデジタル印刷にも活用し、印刷方式が異なることから本来は難しいオフセット印刷とデジタル印刷の色合わせを高い水準で実現しました。そうした印刷技術を強みに、当社のデジタル印刷は下記のような価値を提供します。

• データから直接印刷するデジタル印刷の特性から、色ブレが起きにくく刷り始めからきれいに印刷することができ、小ロットでも無駄のないモノづくりを可能にします。
• RGBデータからの印刷により、写真やイラストなど彩度を落とすことなくモニターで見ている色味に近いイメージで仕上げることができます。
• お客さまの側で画像補正が難しい場合、当社プリンティングディレクターによる色調の確認や経験豊富な製版部門のオペレーターによる補正作業など、お客さまの目指す色のイメージに近づけます。

これまで数百種類の用紙の使用実績があり、掲載する作品や作りたい冊子全体の雰囲気から用紙をお選びいただくことができます。例えば、下記のような使用イメージから用紙を選んでいただくこともできます。

• 落ち着いた雰囲気を出したい、紙の手ざわり感を大事にしたい：b7トラネクスト、MTA+-FS、ヴァンヌーボ、アラベールなど、ラフな用紙
• 写真やイラストを鮮明に見せたい：サテン金藤、OKトップコート、パールコートなど、一般的なアート紙やコート紙
• 紙自体の光沢感を出したい：エスプリ、きらびき、スペシャリティーズなど、鏡面紙や光沢紙
• 和紙のような雰囲気を出したい：新局紙、新だん紙、ぬのがみなど、和様紙
• 凹凸のある紙で少し変化をつけたい：クロコGA、ギンガムGA、マーメイド、レザックなど、エンボス紙
• 透けて見えるような表現がしたい：NTパイル、キャピタルラップ、クラシコトレーシングなど、透明・半透明紙
• 少し厚みのある紙で重量感を出したい：F1カード、OKマットカード、スーパーF1ホワイトなど、白板紙

印刷のプロセスと納期

お問い合わせから納品まで、下記のようなイメージで進めていきます。

• お問い合わせ：まずは、どのような本を作りたいか（用途・仕様・部数・納期など）をお聞かせください
• 見積作成：お聞きした内容を元に見積を作成します
• データ作成～入稿：お客さまの方で印刷用データを作成いただきます（当社にデータ作成をご依頼いただくことは可能です）
• 色校正：すべてのページもしくは抜粋したページなど、ご要望に応じて色校正をご確認いただきます
• 印刷・製本～納品：校了後（色校正なしで印刷用データを入稿いただくことも可能です）、印刷・製本の工程を経て、納品します

データ入稿から納品まで、一般的な製本様式で1,000部程度の場合、色校正を入れて納期はおおよそ1ヶ月半ほどです。

アートブックの印刷を依頼するときの注意点

ご依頼の際、あらかじめ下記についてご留意ください。

• オフセット印刷で使用するような金・銀・蛍光などの特殊な特色は使用できません。一方、当社のデジタル印刷は、オフセット印刷のCMYKより広い色域を持つことから、これまで特色として扱っていた色もカバーし、擬似特色という形で近似色を表現できます。
• 最大印刷サイズは、用紙基準で585ミリ×750ミリ、印刷領域基準で575ミリ×730ミリになります。
• デザインによりプレスコートやPP貼などの表面加工ができない場合があります。その場合は、オフセット印刷により対応させていただく場合があります。
• 各種製本は協力会社での作業になります。
• 出版・流通機能はございませんので、書店への配本等は取り扱っていません。

アートブックの印刷はNISSHAにお任せください

美術印刷を長く手がけてきた当社ならではの技術とサービスで、お客さまのこだわりのアートブックの製作をお手伝いします。

FAQ

1．アートブックとは

写真やイラスト、テキストなどの素材を用いて、制作者の明確なデザインコンセプトに基づいて制作された冊子で、制作者のクリエイティビティを表現する媒体にもなっています。冊子に掲載されるコンテンツに留まらず、冊子に使用する用紙や製本様式、表面加工、タイポグラフィなど、造本に関わるあらゆる要素にこだわり、冊子自体がアート作品となるようなものもあります。アートブックの作り手と買い手のコミュニケーションの場でもあるアートブックフェアは国内外で数多く開催され、さまざまな作品が揃い活況を呈する様子は、さながらアートブックの見本市とも言えます。

2．アートブックを小ロットで印刷できますか

出版社のみならず、個人でも制作する機会が増えてきているアートブックにおいては、必然的に印刷部数は小ロットになる傾向にあります。オフセット印刷では割高になってしまう小ロット印刷において、アートブックの印刷品質を落としたくないというご要望には、当社のデジタル印刷をご活用いただけます。最小ロットは1冊から、高い印刷品質のアートブックを製作いただけます。

3．どれぐらいの大きさまでのアートブックを作ることができますか

当社のデジタル印刷をご利用いただく場合、最大印刷サイズは、用紙基準で585ミリ×750ミリ、印刷領域基準で575ミリ×730ミリになりますので、綴じ方は限定されますが、上記のサイズのアートブックを製作することも可能です。

4．どのような製本様式のアートブックを作ることができますか

製本は協力会社に依頼していますので、豪華な上製本からリーズナブルな並製本まで、さまざまな製本様式に対応可能です。

5．アートブックの仕様についても相談できますか

サイズや用紙の種類、製本様式など、仕様についてお気軽にご相談ください。