サステナブルパッケージとは No.3 ―サステナビリティに対する消費者意識

ここまでは企業側の取り組みを見てきました。一方で、生活者・消費者、特にサステナビリティ先進国と言われる北欧の人々は、どのくらい企業におけるサステナビリティを意識しているのでしょうか。

サステナブル・ブランド・インデックス

持続可能性に関するヨーロッパ最大のブランド調査「サステナブル・ブランド・インデックス(以下、SBI調査)」では、2011年以来、北欧4カ国と東欧3カ国にオランダを含む8カ国の消費者が1400ブランドのサステナビリティを評価・ランク付けして発表しています。

SBI調査では調査対象各国の消費行動についても分析されています。2018年の結果では、「サステナビリティは購買に影響する」と答えた消費者の割合はオランダで79%、スウェーデンで73%、デンマークで72%、フィンランドで70%、ノルウェーで62%の高水準となり、消費者のサステナビリティへの高い関心が現れています。

日本のサステナブル購買行動

日本の場合を見てみると、博報堂が2019年に行った「生活者のサステナブル購買行動調査」(対象:全国20〜60代の男女6000名)によると、普段の買物時の意識として「長く使えるものを買う」と答えた人は91.9%でした。 次いで、「すぐに新品を買い直さず、まだ使えるものは修理して使う(77.4%)」「必要最小限の量だけを買う(73.6%)」「資源をムダづかいしないように気を付けて買う(72.6%)」、そして「不要になったがまだ使えるものは人にあげたり売ったりする(60.8%)」となりました。

また今後の購買意向については、「環境や社会に悪い影響を与える商品は買わない(82.7%)」「環境や社会に悪い影響を与える企業の商品は買わない(81.0%)」という結果でした。

日本でも、資源を無駄にしないことや「環境・社会に配慮した商品」が判断基準となるという、消費者のサステナブルを意識した購買行動の傾向が現れているといえるでしょう。

「サステナブルパッケージ」の未来

今回は企業における「サステナブルパッケージ」の取り組みを中心に、サステナブルな社会の実現に向けた国内外企業の事例などをご紹介しました。 気候変動や海洋汚染の課題解決のため、原材料調達から回収・リサイクルまで製品のライフサイクルでの3Rに配慮した新たな「サステナブルパッケージ」というソリューションは、世界各地で次々と生み出されています。 今後さらに国内外でサステナビリティに対する理解や取り組みが進むことで、「サステナブルパッケージ」は、より身近なものとして私たちの生活に浸透していくのではないでしょうか。 NISSHAでは、石油由来プラスチックに置き換わる環境に優しい素材を用いた様々なサステナブルな製品やサービスを提供しています。植物繊維であるパルプを主原料とするパルプ成形品や、バイオマス由来の材料で構成されるバイオコンポジット成形品には、「プラスチックフリー」「生分解・堆肥化可能」「カーボンニュートラル」などの特長があり、石油由来プラスチック代替となるため外箱・トレイ・緩衝材として様々な商品のパッケージ資材にご利用いただけます。 脱プラスチック社会へのソリューションをご検討の際には、NISSHAまでご相談ください。