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環境に優しいパッケージとは?主な素材や選び方を徹底解説
2025/03/12
- サステナブルパッケージ
- バイオコンポジット
- パルプ
- プラスチックごみ問題
- リサイクル
- 環境対応
- 脱プラ

消費者庁による調査では、環境への配慮などを含む「エシカル消費(倫理的消費)」を実践していると答えた消費者は36.1%と、前年度の27.9%と比べて大きく増加しました。
環境配慮への消費者ニーズが高まる中、従来のパッケージが引き起こす環境汚染や資源枯渇などの課題を解決するため、環境に優しいパッケージへの切り替えが注目されています。この記事では、環境に優しいパッケージの特徴や具体的な素材、選び方について解説します。
また、NISSHAが提供する環境配慮型パッケージ資材についてはこちらをご覧ください。
環境に優しいパッケージとは
環境に優しいパッケージとは、従来のプラスチックパッケージの機能は果たしつつ、リデュース・リユース・リサイクルの3Rを考慮して作られたパッケージのことです。
リデュースは廃棄量を減少させる取り組み、リユースは使用後に再利用する取り組み、リサイクルは再資源化して利用する取り組みです。例えば、従来より使用するプラスチック原材料を削減して廃棄量を減らしたパッケージや、繰り返し使えるパッケージ、リサイクルしやすいパッケージなどは、環境にやさしいパッケージと言えます。
環境に優しいパッケージが必要な理由
環境に優しいパッケージが必要とされる主な理由は、以下の3つです。
- 資源の枯渇
- 既存のパッケージで多く使われているプラスチックは、石油を原料としています。石油を今のペースで使用し続けると、やがて枯渇するとされています。環境に優しいパッケージを導入すれば、石油資源の消費を削減する効果が期待できます。
- 環境汚染の進行
- 自然分解されにくい素材を使ったパッケージは、ゴミとして捨てられた後、地球で半永久的に残り続け、環境汚染を進行させます。また、一部のパッケージは製造や輸送の際に温室効果ガスである二酸化炭素を多く発生させる点も問題です。
- 環境に優しいパッケージを採用すれば、自然分解しやすくなったり、温室効果ガスの排出を抑制したりする効果が期待でき、環境保全につなげられます。
- 廃棄物処理の限界
- 廃棄物を処理する際は基本的に、燃やせるものだけを焼却し、その後焼却灰を最終処分場で埋め立てます。しかし、最終処分場の残余容量には限りがあり、新たな最終処分場を確保するのも難しいとされる状況です。ゴミを埋め立てられる場所がなくなる前に、環境に優しいパッケージに切り替えれば、リサイクル率が上がり、最終処分場の残余容量を圧迫しにくくなります。
既存のパッケージに多く使われるプラスチック
プラスチックは、マイクロプラスチックによる海洋汚染を含む、さまざまな環境問題を引き起こします。
自然に分解されにくいプラスチックのゴミが捨てられると、細かく粉砕された「マイクロプラスチック」となります。マイクロプラスチックが海に流れ着くと、海洋資源が汚染され、魚介類の体内にマイクロプラスチックが蓄積されることで、それを食べた人間に悪影響が及ぶ、といった問題が生じます。
プラスチックは既存のパッケージの主要な素材です。ここからは、既存のパッケージに使われている主なプラスチック素材の特徴と環境への影響を紹介します。
- ポリエチレン(PE)
- 防水性や耐薬品性に優れているプラスチックです。ポリエチレンは、燃やす際に二酸化炭素を発生させ、環境に負担を与えます。
- ポリプロピレン(PP)
- 熱可塑性樹脂であり、成形しやすいプラスチックです。軽量である点や、衝撃に強い点が特徴的です。製造中の装置の稼働や廃棄時の焼却の際に、大量の二酸化炭素を発生させます。
- ポリ塩化ビニル(PVC)
- 添加剤を加えると、硬さや透明度を変化させられるプラスチックです。燃えにくい点や、電気を通さない点が特徴です。ポリ塩化ビニルを燃焼させると、有毒なダイオキシンが発生します。ダイオキシンの対策が不十分なゴミ焼却場で燃やされた場合、環境への悪影響は避けられません。
- ポリエチレンテレフタレート(PET)
- 透明性の高いプラスチックです。水に強く、寒さにも耐えられる点が特徴です。ペットボトルなどに使われている素材で、自然に分解されにくく、マイクロプラスチックとして有害な影響を与えやすいデメリットがあります。
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環境に優しいパッケージの主な素材
近年では、環境を守るのにつながるさまざまな素材が開発され、実用化されています。以下からは、自社製品のパッケージを見直したいと考えている人に向けて、環境に優しいパッケージに使われる主な素材を紹介します。
パルプ(パルプモールド)
パルプモールドは、新聞や段ボールなどの古紙を原料として製造される、紙製の成形品です。パルプモールドは、従来破棄されていた資源を有効活用して作っているため、環境保全に役立つ素材と言えます。
パルプモールドは植物由来の原料で製造されている上、接着剤も使っておらず、自然界で微生物によって分解されます。デメリットは、他の紙製パッケージと比較して表面の質感が粗いため、紙粉がこぼれやすいことや美粧性に劣る点です。
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生分解性プラスチック
生分解性プラスチックは、微生物の働きによって、二酸化炭素と水に分解されるプラスチックです。一般的なプラスチックとは異なり、自然界に流出してもその場に残り続けず、土壌や海水の中で分解されます。
ただし、一般的なプラスチックに比べ、安く大量に生産するのが現在は難しい点はデメリットです。温度や湿度などの条件が適切でないと分解しにくい点も、課題の1つと言えます。
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バイオマスプラスチック
バイオマスプラスチックは、トウモロコシやサトウキビに含まれるデンプンなどを原料として製造される、植物由来のプラスチックです。一般的なプラスチックと同じく、耐水性や耐熱性に優れています。
バイオマスプラスチックの原料になる作物は、生育の際に光合成によって二酸化炭素を吸収します。つまり、焼却処分する際に放出する二酸化炭素はもともと大気に存在したものが循環することになるので、石油由来のプラスチックと比較すると二酸化炭素の放出量を抑制することができます。また、植物由来の素材であり、石油に比べて枯渇するリスクが少ないところも魅力です。
バイオマスプラスチックのデメリットは、食糧不足を招くリスクがある点です。バイオマスプラスチックは作物由来の原料を使うため、肥料や作付面積で競合するほかの作物の生産量が減り、食料品価格が高騰するリスクがあります。
間伐材
間伐とは、健全な森林を育成するために過密になった木を間引く作業です。この過程で生じる間伐材を活用することで、無駄な伐採を減らし、資源を有効活用できます。このような間伐材を利用したパッケージには、間伐材そのものを板材として組み立てた板箱や、間伐材を原料としたパルプから製造されるカップ麺用の紙製容器などが挙げられます。間伐材を有効活用することは森林環境の保全に寄与するため、環境に優しいと言えます。また、森林の健全な成長を促進すれば、二酸化炭素の吸収量が増え、気候変動の緩和にもつながるのもメリットです。
さらに、間伐材を原料とするパッケージは、石油由来のプラスチックと比較して製造時の温室効果ガス排出量が少なく、自然分解が可能な製品として廃棄後の環境負荷も低減できます。
環境に優しいパッケージの素材の選び方
環境に優しいパッケージは、以下の点に注目して選ぶのがおすすめです。
- 廃材を使っているか
- 従来は廃棄していたものを原料として使っているパッケージを選ぶことで、天然資源の使用削減に貢献できます。
- リサイクルできるか
- 使用後に再度使えるパッケージを選べば、資源を過剰に使用するのを防いだり、二酸化炭素の排出量を減らしたりできます。
- 材料が混合していないか
- 紙とプラスチックを混合したパッケージなど、複数の材料を混ぜて作られたものは、リサイクルの難易度が高めです。リサイクルに多くのコストがかかったり、リサイクルされずに捨てられたりするケースもあります。できるだけ、1つの材料(モノマテリアル)で作られたパッケージを選ぶのがベターです。
環境に優しいパッケージならNISSHAにお任せください
環境に優しいパッケージは、消費者ニーズに応えつつ、企業が社会から求められる責任を果たすための重要な取り組みです。持続可能な社会を目指す中で、廃材や単一素材、リサイクルしやすい素材を使っているパッケージを選びましょう。
NISSHAでは環境に優しいパッケージとして、紙材やバイオマス原料を使った成形品ブランド ecosense molding を展開しています。「Pulp Series (パルプシリーズ)」は主原料にパルプを用いた成形品で、紙でありながらプラスチック製包材の代わりとなるような特徴があります。

「バイオコンポジットシリーズ」は、再生可能資源であるウッドチップと植物由来のバインダーを主原料とした最大100%バイオマス由来の材料で構成された素材です。木材を想起させる風合いで、自然環境下では樹木と同じサイクルで生分解し資源循環に貢献します。
