脱プラ包材とは – 代表的な素材例を紹介

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脱プラは包材選びから?脱プラ包材の特徴紹介

包材の脱プラ(脱プラスチック)は、今や多くの企業にとって喫緊の課題です。
世界的な環境規制の強化や消費者の意識変化により、脱プラは避けられない課題となっています。しかし、プラスチック製の包材は、性能や利便性の面で優れているため、完全に代替するのは容易ではありません。

そこで本記事では、脱プラ包材の重要性、求められる機能、そして代表的な代替素材について紹介します。企業が直面する課題を整理し、実践的なヒントを提供しますので、ぜひ参考にしてください。

脱プラ包材が注目される理由

脱プラ包材が注目される理由は、環境問題の深刻化と企業の責任が増していることに加え、包材がプラスチック消費の大半を占めている現状にあります。
プラスチックは軽量で強度があり、加工しやすいという特性から、長年にわたり製品や包装材に広く利用されてきました。しかし、その利便性の裏で、使い捨て包材や開封後すぐに廃棄される包装材が膨大な量のプラスチックごみを生み出し、海洋や土壌の汚染、生態系への悪影響を引き起こしています。近年では、マイクロプラスチックによる水産資源への影響や人体へのリスクも指摘され、国際的な規制や消費者の環境意識が急速に高まっています。

特に包材は、製品本体よりも短期間で廃棄されるため、環境負荷が大きい領域です。企業が脱プラを進める際、まず包材の見直しが求められるのはこのためです。脱プラ包材の導入は環境対応だけでなく、ブランド価値の向上や市場競争力の強化にもつながります。
包材の脱プラが重要視されるのはこのような理由からです。

脱プラ包材が注目される理由

脱プラ包材に求められる役割

包材の脱プラを検討するにあたり、注意が必要な点は従来から求められてきた包材の役割を満たすことができるかです。

  • 情報の伝達
  • 流通や取扱い時の利便性
  • 製品保護

上記の3つの役割を例に、プラスチックから別の素材に包材を変える際のポイントを紹介します。

情報の伝達

包材の重要な役割のひとつが、商品の情報をユーザーにわかりやすく示すことです。
表示が必要な情報には以下のようなものが挙げられます。

  • 製品仕様や製造時期
  • 原材料など品質に関する情報
  • 商品の使用方法

こうした情報表示の方法としては、包材表面への直接印刷やシールの貼付が一般的です。脱プラの観点で注意すべきことは、こうした表示用の資材にプラスチックがどの程度使われるかということです。
せっかく包材に脱プラ素材を採用しても、表示ラベルやインクに石油由来の原材料を多用してしまうと、“脱”プラとは謳えなくなる可能性が有ります。

脱プラ包材では、包材そのものだけでなく、包材に関わる副資材にまで注意を払う必要が有ります。

流通や取扱い時の利便性

流通のプロセスにおいて、包材には取り扱いやすさが求められます。具体的には、搬送ロボットが持ち運び易い形状や強度、段ボールなどに詰め込む際に無駄なく詰め込めるような外形、消費者の手元に届いた後に開封や密閉などの取扱いに困らないフタ部の構造。包材にはこういった特性が求められます。
これらの特性は脱プラ包材においても同じように求められます。プラスチック包材と比較して、機能面でのデメリットは避けるべきポイントです。

製品保護

ゴミやホコリの付着を防ぐ。直射日光を防ぐ。落としたりぶつけたりしたときの衝撃を緩和する。こうした製品保護は包材に欠かすことのできない役割です。そしてプラスチック包材が普及しているのは、この保護性能に優れているからです。
脱プラ包材はプラスチック包材と同じレベルの保護性能を持たなければなりません。しかし、たとえば紙材であれば「紙粉が製品に付着してしまう」、「緩衝性のある構造体をどうやって作るか」といった脱プラ素材ならではの課題が浮かび上がります。これらの課題を解決することが脱プラ包材には求められるのです。

脱プラ包材の代表的な素材

ここまで「脱プラ包材」が注目される背景、包材に求められる役割について説明してきました。では、プラスチックに代わる素材にはどのようなものがあるのでしょうか。代表例2つと、それらを用いたNISSHAの取り組みについてご紹介します。

脱プラ包材の代表的な素材

紙素材

脱プラ包材用素材の代表例として紙が挙げられます。紙は包装資材として身近な存在であり、さらに再生可能な資源であるという大きなメリットがあります。印刷適性も高く、ブランド表現の自由度がある点も魅力です。 しかし、通常の紙は耐水性や耐久性の面で食品や液体製品の包装には適しておらず、さらに成形性においても制限があります。そのため、包材の強度を確保するには工夫が必要になるなど、いくつかの注意点があります。 そこでNISSHAの「パルプシリーズ」は、パルプと独自の成形技術を組み合わせることで複雑な形状にも対応可能にしました。その結果、耐衝撃性を高めたり、意匠性を向上させるなどの独自性を生み出しています。また特殊加工により耐水性を高める試みにもチャレンジしています。 以下は、紙の弱点を克服するパルプシリーズの成形品の代表例です。

PaperFoam(ペーパーフォーム) 」は従来の商品を包むトレーのように、商品に合わせたさまざまな形状を再現できる包材です。クッション性をもつ素材のため、ウレタンフォームのように商品が揺れ動かないよう、しっかりと固定することもできます。石油由来の材料は一切用いておらず、100%の脱プラが可能です。

Paperfoam

PaperFoam(ペーパーフォーム)

軽さと柔らかさを兼ね備えたパルプ発泡成形品

  • 天然素材を主成分とした発泡成形品
  • 衝撃から製品を保護する高いクッション性
  • 複雑な形状の製品や複数の部品をしっかり固定
Paperfoamについて詳しくはこちら 資料ダウンロードはこちら

Pulp-Injection(パルプインジェクション)」は、プラスチック製のような薄さと硬さを実現できるパルプ製の包材です。繊細な取扱いが求められる商品や輸送・保管時の省スペース梱包設計を望まれる際のプラスチック代替品として検討されることが多い製品です。

Pulp-Injection

Pulp-Injection(パルプインジェクション)

薄さと硬さを両立する射出成形品

  • プラスチックと同等の形状再現性
  • 薄肉かつ高強度
  • 寸法と厚みの安定性
Pulp-Injectionについて詳しくはこちら 資料ダウンロードはこちら

生分解性プラスチック

生分解性プラスチックは自然環境下で分解されるため、廃棄後の環境負荷を大幅に軽減できる点が最大のメリットです。従来のプラスチックに近い軽さや強度を備えており、包材として幅広く利用できます。
ただし、一般的な生分解性プラスチックは分解に特定条件が必要で、用途によっては適さない場合があります。

NISSHAの「Sulapac®(スラパック)」は、木質素材とバイオポリマーを組み合わせた独自のバイオコンポジットにより、耐久性・成形性を高めつつ、デザイン性も確保しています。これにより、化粧品やサプリメント容器など、プラスチック代替包材としての実用性を実現しています。

Sulapac®

Sulapac®(スラパック)

美しさと機能性を両立した成形品

  • 100%バイオマス由来の成形品(ウッドチップと植物由来の生分解性樹脂)
  • 自然を想起させる美しい外観と機能性
  • 射出成形による様々な容器、製品を提供
Sulapac®について詳しくはこちら 資料ダウンロードはこちら

目的に合った脱プラ包材選びを

脱プラ包材が注目される背景には、プラスチックごみによる環境汚染や生態系への悪影響の深刻化があります。特に包材は短期間で廃棄されるため、環境負荷が大きく、企業にとって優先的に取り組むべき課題です。

本記事では、代表的な脱プラ包材として「紙」と「生分解性プラスチック」を紹介しました。
紙は再生可能でリサイクルしやすい一方、耐久性などに課題がありますが、NISSHAのパルプシリーズはこれらの弱点を克服し、包材としての実用性を高めています。 また、NISSHAのSulapac®は、木質素材とバイオポリマーを組み合わせることで、生分解性の性能に加え、機能性やとザイン性とを両立しています。

脱プラ包材を選定する際は、環境性能だけでなく、耐久性・成形性・コスト・ブランド表現など総合的に考慮することが重要です。持続可能な未来に向けた最適な素材選びに、この記事の情報をお役立てください。

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