静電容量方式タッチセンサーとは

1.静電容量方式タッチセンサーとは

ディスプレイの画面に直接触れてデバイスを操作するタッチパネルは、マウスやキーボードのような入力専用の機器を使わないで直感的な操作ができるため、ATMや券売機をはじめ、ゲーム機、スマートフォンなど活用される分野が広がっています。

このタッチパネルに欠かせないのが指やペンの接触を感知するタッチセンサーです。

タッチセンサーは抵抗膜方式と静電容量方式の2つに分類されます。

抵抗膜方式は1980年代に登場した感圧式とも呼ばれるタッチセンサーで、電子手帳やゲーム機、コピー機の操作パネルなどに使用されています。抵抗膜式のタッチセンサーは下図のような構造になっています。ペンや指でタッチされると表面のフィルムが押され、フィルムの電極と奥のガラス(またはフィルム)の電極が接触します。

その際の電圧の変化を検出し、タッチされた場所を特定しています。

一方、静電容量方式は2009年ころからスマートフォンなどに採用されるようになり、急速に広まりました。

静電容量方式は抵抗膜方式に比べて透明性が高いことと、2点以上の接触や接点の移動をスムーズに検知できることが特徴です。

人間の身体には微弱な電流が流れますので、指先とガラス板、センサーがコンデンサのように働きます。

この静電容量の変化をセンサーで検知するのが静電容量方式です。

静電容量方式のタッチパネルには、投影型と表面型、2つの検知方式があり、NISSHAでは主に投影型のタッチパネルを開発・製造しています。投影型ではX方向とY方向、それぞれの電極を順にスキャンすることで、接触を検知します。2点以上の接触を感知できるのがメリットです。

一方、表面型はタッチセンサーの表面に微弱な電界を発生させて静電容量の変化をパネルの4隅で測定し、接触の位置を座標として検知します。構造がシンプルなのがメリットですが、2点以上の接触を感知できないなどのデメリットもあります。

2.NISSHAの静電容量方式タッチセンサーの特徴

NISSHAではタッチパネルが流通しはじめて間もない1983年から抵抗膜方式のタッチセンサーを生産してきました。

電子手帳やゲーム機などで実績を重ね、2007年からはフィルムを用いた静電容量方式タッチセンサーの生産を開始。生産開始当初はX方向とY方向の電極を1枚ずつそれぞれ別のフィルムに印刷する方法を用いていました。

しかし、より細い額縁のタッチセンサーが欲しいというお客様からの要望により、印刷ではなくフォトリソグラフィで電極を形成する技術を開発しました。

印刷の場合、X方向の電極用のフィルムとY方向の電極用のフィルムの2枚が必要です。しかしNISSHAが独自開発したロールtoロールフォトリソグラフィを用いたタッチセンサーでは、フィルムの表と裏にそれぞれX方向の電極とY方向の電極を形成します。

これにより従来は2枚必要だったフィルムを1枚に削減することが可能になりました。

従来は2枚のフィルムを重ねていたものが1枚のフィルムになったため、貼り合わせに伴う公差がなく、高い精度をもつのが特徴です。

それにより接触を検知するICのパフォーマンスが発揮しやすく、精度が高く応答性のよいタッチパネルの製造が可能になります。

従来型

X方向の電極用のフィルムとY方向の電極用のフィルムの2枚が必要で、貼り合わせの際に公差が大きくなる

NISSHAの最新技術

フィルムの表と裏にそれぞれX方向の電極とY方向の電極を形成することで、精度を向上させかつフィルムを1枚にできるメリットがある。

NISSHAの静電容量方式タッチセンサーは家庭用ゲーム機や業務用端末、スマートフォン、タブレットなど幅広い分野で使われ、高い評価を受けています。

3.NISSHAの静電容量方式タッチセンサーの開発について

開発当初は、歩留まりの悪さに苦労をしました。

フォトリソグラフィでは、エッチングのようなウェットプロセスの化学処理が必要になります。生産量が多くなると溶液内に汚れが蓄積され、エッチングが正常に行われないなどの問題が起こります。

そのためNISSHAでは、試作だけでなく実際に生産ラインを動かしながら量産に向けての入念なチェックを行っています。このような経験とノウハウの蓄積により、現在ではさまざまなお客様のご要望にお応えする品質と生産量を確保しています。

また、X方向とY方向に張られる引き回し配線の間隔(ラインスペース)がより小さいセンサーの開発も進んでいます。ICとの組み合わせにより、今後はさらに高機能なタッチセンサーを開発することも可能になっていくでしょう。

4.NISSHAならではのレベルの高い開発体制

スマートフォンやタブレットをはじめとする電子機器業界は、開発のスピードが非常に早いのが特徴です。

例えば車などの場合は、同じモデルが数年間続けて販売されますが、スマートフォンやタブレットでは、約1年おきに新しいモデルが発売されます。またその際には新しい機能やよりレベルの高いスペックが求められます。そのため、他の業種に比べて非常に短い時間で製品開発を行う必要があります。

NISSHAでは、高い技術力と豊富な実績により、顧客のニーズを先読みしたスピード感ある開発を行っています。

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