医療機器パーツの射出成形

プラスチックは物性に優れ、安全性が高く、成形加工に適しているため、医療機器向け成形部品として広く使用されています。このコラムではNISSHAのプラスチック成形加工技術を活かした医療機器パーツの射出成形について紹介します。

医療機器向け成形部品に求められる品質

病気の治療や予防に使用され、健康に影響を及ぼす医療機器においては、品質が大変重要です。医療分野で使用される成形部品には一般的に次のような特性が求められます。

高い耐久性
医療機器は厳しい条件下で使用されます。成形部品には耐久性が求められ、長期間にわたり確実に機能し続けることが必要です。
安全性
医療機器は人々の健康と生命に直接関わるため、成形部品は高い安全基準を満たさなければなりません。これには電気的安全性、バイオコンパチビリティ(生体適合性)、清潔さが含まれます。
精密性
医療機器の性能はその部品の精度と正確性に大きく依存します。成形部品は高い精度で製造され、設計通り正確に機能することが必須です。
耐薬品性
医療機器はさまざまな薬品や消毒液にさらされる可能性があります。成形部品にはこれらの物質に溶けたり、膨張したり、反応しない性質が要求されます。

NISSHAの成形技術の医療機器への応用

NISSHAは独自のプラスチック成形加工技術で、お客さまのさまざまな要望に応えてきました。その技術は医療機器パーツの製造にも活用されています。当社は耐久性・安全性・精密性・耐薬品性への対応はもちろん、さらに意匠性と機能性において付加価値を提供しています。

意匠性
医療機器のデザインは、色・形・サイズ・質感から不安やストレスを感じさせるなど患者の心理状態にも影響を与えます。NISSHAは成形部品のデザインを一歩進め、医療機器が患者や医療スタッフにとって安心、信頼できるツールに感じられるよう心がけています。
機能性
NISSHAの筐体部品はただ機器を保護するだけのケースではなく、タッチセンサーを有した医療機器向けディスプレイ筐体、機密性を向上させるシーリング機能を付した筐体部品など、機能性を向上させる役割も果たします。

医療機器パーツ射出成形のメリット

NISSHAは医療機器の筐体部品やハンドルなどの機構部品の射出成形を得意としています。医療機器パーツを射出成形により製造するメリットをいくつかご提示します。

精密性
射出成形工法は高度な精密性を持ち、複雑な形状や細部を正確に再現することが可能です。
大量生産
射出成形の金型は一度の作成で大量生産が可能で、コスト効率を高めることができます。
材料の多様性
射出成形はさまざまな種類のプラスチック材料を使用することが可能なため、用途に最適な材料を選択できます。

医療機器パーツに成形可能な樹脂

下記のような一般的な熱可塑性樹脂であれば広く対応が可能です。お客さまから樹脂材料のご要望を伺い、最適な加工条件を検討します。

  • ポリエチレン(PE)樹脂
  • ポリプロピレン(PP)樹脂
  • ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂
  • ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂
  • ポリスチレン(PS)樹脂
  • ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂 など

医療機器パーツ射出成形の採用事例

NISSHAには射出成形に関わる豊富な実績があり、下記はその一部になります。また、社内にデザイン部門を有しており、お客さまの声を反映したオリジナリティのあるデザインを提供する体制も整えています。

  • 血糖測定器(グルコースメーター)本体のレンズカバー
  • 持続陽圧呼吸療法(CPAP)装置のユーザーインターフェース(UI)パネル
  • 医療用カテーテル・チューブ向けコネクター
  • 手術機器向けハンドル部品

医療機器パーツの製造委託のご相談を承ります

NISSHAでは、医療機器パーツの製造委託のご相談を承ります。デザイン検討や試作のご要望から量産委託のご相談まで、あらゆるフェーズにおいてサポート体制を整えています。医療機器の企画開発と製造に関するご相談があれば、遠慮なくお問い合わせください。

お問い合わせ

ISO13485

ISO 13485(医療機器品質マネジメントシステム)の
認証取得しています。

Learn more

医療機器の製造受託・開発製造受託に
関するお問い合わせ

医療機器に関するご相談は
お気軽にご連絡ください

お問い合わせ