≡

Cuピラーとは?製造プロセスや特長、 フィルム基板への形成技術を解説

Cuピラーを中心にSAP(Semi Additive Process)とNISSHAの微細形成技術を紹介

電子デバイスの小型化・高機能化が進む中、基板上の配線や接続部にはさらなる微細化・高密度化が求められています。半導体パッケージやセンサー、ウェアラブル機器などでは、限られたスペースの中で安定した電気的接続を実現することが重要な課題となっています。

その解決策の一つとして注目されているのがCuピラーです。近年では、SAP(Semi Additive Process)を活用した微細Cuピラー形成技術への関心も高まっており、高密度実装を支える重要な技術として採用が拡大しています。

本記事では、Cuピラーの基本構造やはんだバンプとの違い、Cuピラーが必要とされる背景を整理したうえで、フィルム基板への微細Cuピラー形成に取り組むNISSHAの技術をご紹介します。

Cuピラー
Cuピラー

*画像はイメージです(生成AIで作成)

銅を柱状に形成した微細な接続電極

Cuピラーとは、銅を柱状に形成した微細な電極・接続構造です。半導体チップと基板の接続、基板と電子部品の接続、さらには微細デバイス内部の接続など、さまざまな用途で利用されています。

Cuピラーは従来のはんだバンプと同様に上下方向の電気的接続を担う技術であり、半導体パッケージング分野を中心に広く活用されています。

はんだバンプとの違い

はんだバンプは加熱によって溶融し、接続時に濡れ広がる特性があります。そのため、接続ピッチが狭くなるほど隣接電極との接触(ブリッジ)や寸法ばらつきへの配慮が必要となります。

一方、Cuピラーは柱状構造であるため、高さや径を比較的高精度に制御できます。銅めっきにより所望の形状へ形成できることから、接続部の寸法ばらつきを抑制しやすく、微細ピッチ化や高密度実装への対応が可能です。特に、従来のはんだバンプでは対応が難しい狭ピッチ領域において、高密度接続を実現しやすい点が特長です。

Cuピラーが必要とされる背景

電子デバイスの小型化・薄型化

限られたスペースの中に多くの機能を搭載するため、基板や部品だけでなく接続部そのものにも小型化が求められています。Cuピラーは接続部の微細化と高密度化を両立する技術として注目されています。

高密度実装・多端子化への対応

デバイスの高機能化に伴い、端子数や信号線数は増加しています。Cuピラーによる微細接続構造は、限られた実装面積の中で多数の接続点を配置できるため、高密度実装を支える重要な技術となっています。

高性能化・接続信頼性の向上

電子デバイスには高速動作だけでなく長期間にわたる安定した信頼性が求められます。Cuピラーは接続形状や高さを高精度に形成しやすく、安定した接続品質の実現に貢献します。また、銅は電気抵抗が低いため、高性能デバイスとの相性にも優れています。

放熱性能への寄与

電子機器の高性能化により発熱量も増加しています。銅は高い熱伝導率を持つため、Cuピラーは電気的接続経路としてだけでなく熱伝導経路としても機能し、放熱設計への寄与が期待されています。

フレキシブルデバイスへの応用

フィルム基板を使用するウェアラブル機器や医療機器、センサーなどでは、柔軟性を維持しながら微細配線や接続構造を形成する必要があります。フィルム基板上にCuピラーを形成することで、薄型・軽量・高密度なデバイス設計への貢献が期待されています。

Cuピラーの主な用途

  • 半導体パッケージ
  • フリップチップ実装
  • イメージセンサー
  • 通信モジュール
  • ウェアラブル機器
  • 医療用デバイス
  • 各種センサー

特に高密度実装や微細接続が求められる分野において、Cuピラーは重要な接続技術の一つとなっています。

NISSHAが開発する微細Cuピラー形成技術

NISSHAでは、フィルム基板上への微細Cuピラー形成技術の開発に取り組んでいます。

NISSHAが開発する微細Cuピラー形成技術

フィルム基板上に形成した微細Cu構造の例

微細パターニング技術とSAP技術によるCuピラー形成

NISSHAは長年培ってきたフィルム基板向け微細パターニング技術とSAP技術(Semi Additive Process)を組み合わせ、フィルム基板上への微細Cu構造形成に取り組んでいます。

従来、微細接続技術はシリコン基板やガラス基板への適用が中心でした。一方、NISSHAはフィルム基板への微細配線形成技術を強みとしており、フレキシブル基板向けの高密度接続技術開発を進めています。

さらなる微細化とロールtoロールプロセス開発

NISSHAでは、将来的なφ5μm以下のCuピラー形成を目指し、さらなる微細化技術の開発を進めています。また、フィルム基板を連続処理できるロールtoロールプロセスの開発にも取り組み、微細構造と量産性の両立を目指しています。

フィルム基板へのCuピラー形成や、SAP技術を活用した微細配線・微細接続構造をご検討の際は、ぜひNISSHAへご相談ください。

関連記事

銅の成膜方法
電子部品の配線には、銅薄膜をパターニングしたものが多く使われています。この銅薄膜はフィルムなどの基材 ... もっと見る

銅の成膜方法

フィルム基材にも適用可能 ウエットエッチングによるパターニングの特徴を解説
プリント基板やフレキシブル基板(Flexible printed circuits、FPC)などを製 ... もっと見る

フィルム基材にも適用可能 ウエットエッチングによるパターニングの特徴を解説

ウエットエッチングとドライエッチングを比較 メリットやデメリット、用途に注目
エッチングは、プリント基板やフレキシブル基板(Flexible printed circuits、F ... もっと見る

ウエットエッチングとドライエッチングを比較 メリットやデメリット、用途に注目

エッチングできる金属材料の特徴と用途
エッチング加工とは、酸やアルカリの薬液によって素材表面を腐食除去することで、目的の形状を生成する加工 ... もっと見る

エッチングできる金属材料の特徴と用途

フィルムデバイス
人間が感じる触覚の評価指標と計測デバイスについて解説
5Gなどの通信技術の向上と共に、ロボットの遠隔操作のように「自分の体と同調させて操作をする」技術や、 ... もっと見る

人間が感じる触覚の評価指標と計測デバイスについて解説

温度センサーのカスタム生産に対応するNISSHAの薄膜金属加工技術
近年、さまざまな分野で温度センサーの必要性が高まっています。 例えば、燃料電池自動車に搭載されている ... もっと見る

温度センサーのカスタム生産に対応するNISSHAの薄膜金属加工技術

大型ひずみゲージの量産に対応可能 NISSHAのエッチング加工技術
ひずみゲージは民生分野から産業分野に至るさまざまなシーンで用いられています。構造物の強度試験や劣化診 ... もっと見る

大型ひずみゲージの量産に対応可能 NISSHAのエッチング加工技術

フィルムデバイス
センサー電極に使われる導電材料の種類、各材料の加工方法や用途をご紹介
センサーは、さまざまな物理現象、化学現象を電気などの信号に変換する部品です。たとえば、光に反応する光 ... もっと見る

センサー電極に使われる導電材料の種類、各材料の加工方法や用途をご紹介

フィルムデバイス
こんなことも可能!フォトレジストで製造できる微細な構造体をご紹介
フォトリソグラフィは、光(主に紫外線)を使用して基板上のCu薄膜などにパターンを形成する技術です。パ ... もっと見る

こんなことも可能!フォトレジストで製造できる微細な構造体をご紹介

透明デバイスを実現するための光学特性 透明性の向上方法について解説
現在、タッチパネルはスマートフォンや大型ディスプレイ、カーナビなど、日常生活に欠かせない製品の多くに ... もっと見る

透明デバイスを実現するための光学特性 透明性の向上方法について解説

フィルムデバイス
NISSHAのフィルムデバイス加工技術で実現する高い加工精度
フィルム基材の上にセンサーなどの電子部品を形成したフィルムデバイスは、現在多くの製品に採用されていま ... もっと見る

NISSHAのフィルムデバイス加工技術で実現する高い加工精度

開発と実用化が進むxR-仮想世界で活躍するインターフェース技術を紹介
現実とデジタル情報を融合させるxR(xReality)技術は、近年、開発と実用化が進んできました。 ... もっと見る

開発と実用化が進むxR-仮想世界で活躍するインターフェース技術を紹介

フィルムデバイス生産で活躍するフォトエッチング加工の基礎知識
Contents1 エッチング加工の基礎2 高い加工精度とハイスループット NISSHAのロール t ... もっと見る

フィルムデバイス生産で活躍するフォトエッチング加工の基礎知識

フィルムデバイスの基材となるベースフィルムの種類と特長
Contents1 ベースフィルムの役割2 ベースフィルムの種類と特長2.1 PET2.2 PC2 ... もっと見る

フィルムデバイスの基材となるベースフィルムの種類と特長

フィルムデバイスの量産技術 NISSHAのロール to ロール技術を紹介
Web検索からこの記事にたどり着かれた皆さんは「ロールtoロール」という言葉を既にご存知の方も多いで ... もっと見る

フィルムデバイスの量産技術 NISSHAのロール to ロール技術を紹介

光と電気を通す透明導電膜
Contents1 透明導電膜とは2 透明導電膜の種類2.1 〇 AgNW ( 銀ナノワイヤ )2 ... もっと見る

光と電気を通す透明導電膜

どのように選ぶ? フィルムデバイスの加工方法 
Contents1 フィルムデバイス加工技術の基礎2 パターニング エッチングプロセス、スクリーン印 ... もっと見る

どのように選ぶ? フィルムデバイスの加工方法 

フィルムデバイスの活用事例
Contents1 私たちの身近で幅広く活躍するフィルムデバイス2 フィルムデバイスの活用事例2.1 ... もっと見る

フィルムデバイスの活用事例

フィルムデバイス
NISSHAのOEM・受託開発
Contents1 お客さまの期待に応えるNISSHAのOEM・受託開発2 優れた品質と高い付加価値 ... もっと見る

NISSHAのOEM・受託開発

フィルムデバイスとは
Contents1 フィルムデバイスとは1.1 フィルムデバイスとフレキシブル基板の違い1.2 日常 ... もっと見る

フィルムデバイスとは

フィルムデバイス

見積り依頼/技術に関する相談

フィルムディバイス開発や量産におけるご相談はお気軽にご連絡ください

CLICK