NISSHAの摩擦・せん断力センサーは、「ねじる、こする、弾く」などの多様な入力を可能にする力覚検知デバイスです。 今回の記事では、NISSHAの摩擦・せん断力センサーの入力インターフェースへの応用例を紹介します。
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入力インターフェースとは、人間が機械を操作したり、情報を入力するために使用するデバイスです。
パソコンのカーソル操作に使用するマウスや、ゲーム機のコントローラーなどが入力インターフェースの代表例です。
ユーザーがストレスなく機器を使用できるようにするために、入力インターフェースには直感的な操作が求められます。
NISSHAの摩擦・せん断力センサーは入力インターフェースに活用できます。
センサーはフィルム状で、厚みが1㎜以下となっており、容易に変形可能です。摩擦力、せん断力、圧力それぞれの分布を測定し、X,Y,Z方向の値を取得できます。摩擦力、せん断力は方向によってプラスとマイナスの値で示されます。また、ピーク値だけでなく、リアルタイムに計測可能です。
NISSHAの摩擦・せん断力センサーは力の強さ、範囲、力がかかっている場所の数、力の移動、力の分布などさまざまな特性値を測定可能です。
● 摩擦・せん断力センサーの応用例を動画でご紹介
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NISSHAの摩擦・せん断力センサーを活用して以下のようなジェスチャーを判別可能です。 X,Y方向はシートの上下左右方向で、Z方向はシート厚みの方向です。右回り、左回りとは、Z軸を中心とした回転です。
NISSHAの摩擦・せん断力センサーはさまざまな入力インターフェースに応用できます。主な入力インターフェースへの応用案を紹介します。
ジョイスティックとは、スティックを傾けることで方向と移動を入力したり、握っている手でボタンを押してON入力できるデバイスです。ジョイスティックは飛行機の操縦や、ゲームの操作の入力デバイスとして使われています。
摩擦・せん断力センサーは薄くて曲面にも貼り付け可能なので、ジョイスティックに活用できます。
握力を検知可能なので、出力調整に応用できます。また、捻じりを検知できるので制御対象を回転させたり、握った状態でジョイスティックの軸方向に力をかけることで制御対象を上下に動かすなど、これまでのジョイスティックとは違った操作が可能となるでしょう。
摩擦・せん断力センサーは、ジョイスティックにボタンを増やすことなく、入力可能なジェスチャーを増やせます。
摩擦・せん断力センサーは、ゲームコントローラーを板状のデバイスにできます。
多様なパーツを排除しジェスチャー入力を基本とすることで、ゲームのキャラクターを早く動かしたいときには指を早く移動させるなど、直感的な操作が可能となります。
従来のゲームコントローラーは、ボタンやスティックなど押したり倒したりする部品が必要です。このようなコントローラーの場合、ボタンの隙間にごみが挟まって動きが悪くなるなどの経験はないでしょうか。
板状のデバイスであればこういった問題を防止することができ、コントローラーの耐久性も向上するでしょう。
ペンタブレットは、ペンでなぞるための板状のユーザーインターフェースです。ユーザーは、ペンタブレットを使ってPCに文字や線などを入力して絵を描いたり、文字を書いたりします。
摩擦・せん断力センサーは、力の強さや移動スピードを検知可能です。ペンタブレットに摩擦・せん断力センサーを応用すると、ユーザーは、素早く線を描いたり、筆圧を調節して線の太さを変えたりできるでしょう。
タッチパネルはスマホや駅の券売機、ゲーム画面などさまざまな個所に使われています。摩擦・せん断力センサーは、ジェスチャーリストにあるような多彩な操作を可能とします。多点検出や、手のひらで押している範囲の検出、それぞれの強さを検出可能となります。
例えばスマホの画面だけでなく、外周面にセンサーを設置すれば、カバンから出すときに手で外周面を持って力をいれるだけでON/OFF操作が可能です。
人に移動を提供してサポートするモビリティは、IoTの進化とともにさまざまなセンシング技術が搭載されてきました。運転者が操作する対象も多くなったため、多様な操作を可能とするデバイスが必要です。一方、ボタンを増やすと操作しづらくなったり、デザインの自由度が減る恐れがあります。
摩擦・せん断力センサーはシート状で曲面にも配置可能なので、CIDなどさまざまな箇所に入力インターフェースとして活用できます。また、単に「押す」だけでなく、ねじったりたたいたりとさまざまなジェスチャーを識別できるため、ボタンを増やすことなく多彩な操作が実現できるでしょう。
これらの特長によって、デバイスの見た目を機械的な印象からシームレスへ、とデザインの可能性を広げることができます。
ウェアラブルデバイスとは、スマートウォッチやスマートグラスなどの身につけられるデバイスです。
スマートウォッチはスマホのように大きな画面ではないので、限られたスペースでさまざまな入力ジェスチャーを識別しなければなりません。
摩擦・せん断力センサーは、ジェスチャーリストに示したように、力の強さや押している面積、その増減などを検知可能で、多様な入力を可能とします。
NISSHAの摩擦・せん断力センサーの特徴と、入力インターフェースへの応用例を紹介しました。
摩擦・せん断力センサーは、力の強さ、分布、範囲、移動の速度などを測定しさまざまな入力ジェスチャーを検知できます。
NISSHAでは、形状や測定荷重の仕様などカスタマイズ要求にお応えできます。これまでにない、直感的な入力インターフェースを検討中の方はぜひご相談ください。
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